日常風景 * 写真・文章 Copyright@”Mas Ciclismo Diary”
TOOTH TOOTH
大掃除もひと段落し、ランチに出かけた。
先日客先移動の途中で寄った恵比寿で、ランチの店をいくつかチェック。

その中から、今日はこちらへ行くことに。
TOOTH TOOTH。
神戸の店らしい。

1050円で
鶏肉のサラダorサラダor野菜スープ

メイン(ズワイガニとトマトのスパゲor若鳥のワイン煮込みor茄子のミートソーススパゲ)

パン食べ放題

フリードリンク

私は鶏肉のサラダと、
若鳥のワイン煮込み(写真)をチョイス。

大きかったしおいしかった。

そしてパン!
ナッツ入り、レーズン入り、ピザ風、甘いミルクパン、とバリエーション豊富。

行きにくい場所なのに、お客さんがひっきりなしに入店。
恵比寿では知られた店なのかな。
禁煙席がなく、我々はカウンターに。

恵比寿でこのお値段はCPかなりいいかと。

さらに、1回の食事で1スタンプ。10個集めればランチ無料。。。って。
土日もやっているそうなので、通いますとも。


http://www.toothtooth-tokyo.com/

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2010.12.30 Thu | Gourmet| 0 track backs,
昨日のランチは神戸屋で
えー、リっちゃん、このブログ見てるのぉ?びっくり。
(ツーレから聞いた)

奇しくも昨日、神戸屋のランチに行ったのです。
丁度某役所に行く移動中、12:00ジャストに店の前をとおったので、これはなにかのめぐりあわせかと。

ただ、昨日は一品少なかった。(きのこのマリネ)
平日だとそうなのか、あるいは中身が減ってしまったのか、いつか週末再挑戦して確認せねば。

お値段は週末も平日も一緒。
580円。サラダ+ホットサンド+スープ+ミニシュー(これまではそれにきのこのマリネがついてた。)
コーヒーつけて680円。

その帰りに知ったのだけど、千疋屋でもランチをやってた。
1050円からで、300円ちょっと追加でスペシャルデザートがつくとか。

これも要チェックだ。
2010.12.28 Tue | Gourmet| 0 track backs,
ピエロ・デッラ・フランチェスカ
ロンドン、ナショナルギャラリーにあるキリストの洗礼が印象深いピエロ・デッラ・フランチェスカ。

先日BBC地球伝説で、興味深い番組をやっていた。

サンセポルクロという小さな村に彼が描いたキリスト復活の素晴らしいフレスコ画があるという。

キリスト復活のテーマは、意外に絵画に登場しない。
インパクトのある部分のはずなのに、テーマとしては磔刑の方が圧倒的。

実は、キリスト復活は、場面や情景としては聖書に明記されていないそうだ。

復活は、状況証拠的に盛り込まれているといった感じなのか。

ということで、想像するしかないこのシーンはなかなか手をつけられなかった模様。

この絵に励まされた人は多く、さらに、戦争時、この町が攻略されそうになったとき、イギリス軍のインテリが、この町にはフランチェスカの名画がある、と気づき、戦闘を中止させたという逸話も残る。


それによって救われた貴重な芸術品。

こういう番組を見るとすぐに、どうやって行けばいいんだろう、という思考になる私。

が、なんとも行きにくい場所なのだという。
2010.12.27 Mon | Art| 0 track backs,
ぐっどでざいん賞
日比谷花壇、おやまあ、建物丸ごとグッドデザイン賞受賞したのかな?
でかでかとしたGマークが敷地に登場。

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さて、これがくだんのダビンチミュージアム。
恐らく仏アンボワーズで見たのと似ているのではと思う。

彼は晩年アンボワーズに招へいされて、発明品の数々がその地に残ってる。
フランスでダヴィンチが?と最初は驚いたが。

ちなみにアンボワーズは、ロワール川の古城の中でも、唯一なんとか電車で行ける場所。
新婚旅行で古城に泊り、日帰りで行ってきた。
5月中旬、天気も最高で、いい思い出。


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突貫工事で建てたとおぼしき特設会場だが、入場料はいっちょまえに1800円。
帰ってからパンフレットを見たら、最後の晩餐の実物大もあったとか。

それは見たかった。

だが、芸術の宝庫ウィフィッツィ美術館(フィレンツェ)が6ユーロで、
英国ロンドンナショナルギャラリーが無料というこのご時世に

1800円はあり得ん!
というわけでスルーした。

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2010.12.25 Sat | 国内探索| 0 track backs,
カワセミ現る
今日日比谷公園に行ったら、カメラ小僧が集っていた。
目を皿のようにして一点を凝視し、カメラを向けている。

別にピンナップガールの撮影ではなさそう。

皆、池の中央に視線が釘付け。

ツーレは、「ススキに太陽が当たる瞬間を撮りたいんだよ」なんてのほほんとしたこと言ってる。
が、そうじゃなかろう。
ススキの輝き方なんて、好き嫌いは人それぞれ。
大勢の人が、一斉に狙っているわけだから、あの集団の真剣味はそういう微妙な個人差のある話ではあるまい。
池に何かいるに違いない。

駆け寄ってみた。
が、何も見えない。
人々は相変わらず池にカメラを向けている。

聞いてみたら、カワセミがいるという。
みんな、飛び立つ姿を狙っているのだ。

ほら、あそこに、と言われたが、わからない。
目を凝らしてみたら、あっ、いた!

というか、これがカワセミというのはわからなかったが、鳥が確かにいた。
キレイィ

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不思議なのは、大勢のカメラ小僧たちが、この場所に狙いを定めて駆けつけているということ。
なんでカワセミがここにいるって知ってるの?

おじさんたち、Twitterでもやっているのかしら?

それとも、ここはカワセミが頻繁に訪れる場所なのか。

みなさん固唾をのんで見守っていたので、聞くに聞けなかった。

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2010.12.24 Fri | 国内探索| 0 track backs,
本日のランチ
クリスマス間近だから、高級フランス料理店で食事を。。。などということはせず、
今日もまた、コストパフォーマンスよさげなビストロ求めて普通の週末のような過ごし方。

ランチ食べて、美術館に行って。
本日は、出光美術館へ。


まずランチ。
1000円で、前菜6種盛り合わせ、メイン、デザート、コーヒー。
初めてトライした店だけどお味もよし。

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海鮮リゾット

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Luckywoodというメーカーのナイフ・フォークセットが使用されていた。

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銀座三越すごい人。
ツーレ辟易していた。

日比谷公園には、特設のダヴィンチ美術館が出現してた。
2010.12.23 Thu | 国内探索| 0 track backs,
クリスマス
捨てまくった今年の大掃除。
1カ月かけて、家中にあるものを全て分別。

いつの間にかなくなったファンデーションが鏡台と壁の狭い隙間から出てきた。
丁度鏡台のコンセントの下に隠れていて見えなかったのだ。
まだ使えるかなぁ?

天袋の中身は半分に凝縮。
かなりスペースができた、、、がすぐに埋まってしまうのだろうな。

雨戸、窓拭き、トイレ掃除、換気扇のフィルター交換は29日にやる。
やっぱり暮れの慌ただしさがないと、年を越す気分が出ない。

あとは年賀状の表書きが半分残っている。
さらに粗大ゴミ7点か8点ほど、引き取られるまでは、なんとなく部屋の中が整理されない。
(粗大ごみ置き場にシールを貼って置いておいたら、シールだけはがして盗まれたことがあるので、当日に置くことにしている。)


さて、イギリスからの便り。
繊細な切り紙細工。

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英国にはこんな切手があるのね。
世界中均一料金切手。

まあもっとも、日本も郵便料金事情は改善した。
ハガキなら、世界一律70円。
日本も、世界一律料金切手(70円)を出せばいいのに。

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2010.12.23 Thu | Private| 0 track backs,
イギリス人と対決
仕事上でもめていたイギリスの取引先の人が来日。
直接対決。

といってもギスギスした感じではないが、こちらの言い分も言うだけ言った。

要は先方はプライドが高すぎて、自分たちが引き起こしたことに対する謝罪の気持ちが皆無であるということ。

大企業病というか、現地でもエリート視された会社なので、サービス重視のほかの民間企業とは違う。

一緒に組む相手としてはよろしくない。
先方のミスも全部かぶることになる。
2010.12.22 Wed | Private| 0 track backs,
北方ルネサンスとヒエロニムス・ボス
「ルネサンスの美術」を読み終えた。
イタリアの紹介の後、ベルギー・オランダ・ドイツを中心に栄えた
北方ルネサンスもカバーされていて、なかなかスグレモノ。


かねてから気になっていた「なぜイタリアと同時期に離れた北方でヒューマニズムの動きが飛び火したのか」
という問いの答えはハッキリとはなかったものの、
この本を読むと、
ファンデルウェイデン、デューラーらはイタリアの美術の名高さに惹かれてかの地に学びに行っており、
北とイタリアの交流はあったようだ。

とはいえ、だから北方でもルネサンスが栄えたということでもなさそうで、
偶発的同時多発的な動きともとらえられる。


興味深いのは、ドイツでは教会腐敗が進み、プロテスタントが結果的に新興すると、
偶像崇拝を禁じたので、それ以降、宗教画は描けなくなり、衰退。
クラナハのように肖像画で生き延びる画家が出現する。


私は北方の画家が描くマリア様には魅力を感じないのだけど、
イタリアでは、一部のフランドル方面の画家が高い評価を得たようだ。


上野の国立西洋美術館の宗教画って、この北方ルネサンスの画家のものが中心で
(それも数が多いというわけではなく)
イタリアのものもあるけれど、個人的に余り好みのものはない。

ナショナルギャラリーで堪能したようなイタリア画家による宗教画が思いきり見られる
美術館は日本にはないのかな。



こちらは、今年10月訪れたリスボンの国立美術館で見かけたボスの作品。
「聖アントニウスの誘惑」

名作ということで人が溢れていた。(写真撮影フラッシュなしでOK)
日曜午前中だったので入場無料。


これは禁欲生活を送った聖アントニウスが幻影を見るという主題に基づき、
画家がイマジネーションをフル稼働して、倒錯の世界が描けるということで
人気のテーマだったとか。


この人の想像力と筆の自由さは高く評価されているけれど、
私にはどうも・・
大学時代の美術の先生がこのあたりの美術が専門で、この手の絵を沢山見たけれど、
やっぱりいつになっても苦手意識がある。


美しいものだけが評価されるべきと思っているわけではないんだけど。


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細部
巨大なお魚やするめいかみたいなのがわがもの顔で・・

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こちら裏側。
折りたたむと、この部分が全面に出る仕組み。

こっちの方が心静かにお祈りできそうなんだけど。

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2010.12.21 Tue | Art| 0 track backs,
「レオニー」
昨日は高校の仲良したちと集合。
池袋ランチのあと、映画館へ。
イサムノグチの母を描いた「レオニー」を見る。

著名な彫刻家のイサムノグチ氏だけれど、母はアメリカ人で、
父に棄てられた人だと知った。

一緒に行った友人は大学の英文科の先生をしているせいもあり、
映画を見る前からイサムノグチの父の話に詳しかった。

なんでも彼は、かつて慶應義塾の英文科の教授だったそうだ。

レオニー親子をないがしろにする冷徹な父親役を、
中村獅童がうまく演じている。

つまり、憎らしい感じがよく出ている。

映画はどちらかというと、
英語力主体でハリウッドでオーディションをしたのでなく、
演技派中心に選んでいた。

竹下景子のまろやかさがアクセントになっていた。
中村雅俊の鷹揚さな役柄もいい感じ。
中村は、もともと慶應の英語クラブKESS出身だから、英語がうまいのは納得。
ちなみに別所哲也も同様にKESS出身。

原田美枝子、結構英語うまかった。
津田梅子役だ。


イサムノグチは母に命じられ、10歳で自宅を設計した。
2階に丸窓をつくって、障子をあけると富士山が中央に収まっているという工夫に舌を巻く。

そもそも当時丸窓を日本家屋に、なんて思いつかない。
アメリカで生まれて、様式のバリエーションが身についていたからこその
自由な発想か。


学童時代に単身で渡米したものの、戦争で行くべき学校が閉鎖になり、
引き取り手も戦犯で逮捕。
自宅に手紙を書くが、戦争の混乱で母の手には届かない。
ひとりで戦争が終わるまで、頼る身もなく過ごした日々。
一体どうやってサバイバルしたのだろう。
詳細には描かれなかったけれど、屋外で、浮浪者のように過ごしたのでは。

えもいわれぬ孤独感を味わったに違いなく、
相当な苦労人だったようだ。


ここ最近見た実話に基づく映画(*)の中では一番興味深かったかな。


* カラヴァッジョとジョン・キーツの自伝映画(後者のタイトルは「ブライト・スター」)と比較して
2010.12.20 Mon | Art| 1 track backs,
サンテッシマ・アヌンツィアータ広場
昨日のエントリーに関連して:

フィレンツェ孤児養育院ですが,サンテッシマ・アヌンツィアータ広場ですね。
あの広場には素敵なホテルがあって,以前1週間ほど泊まったことがあります。
http://www.loggiatodeiservitihotel.it/ja/


ドゥモ広場からは少し離れていますが,その分靜かで,何よりも内装に
どことなく修道院の面影もあって,上の階からの家並みがフィレンツェらしいです。
有名なホテルですが,外からはそうと分からない隠れ家のようなたたずまいなのも
好印象。フィレンツェではおすすめの宿のひとつです。

ペダルさんから




私がこの広場の方にふらふらっと引き寄せられた理由のひとつはこれだった。

音楽隊が演奏をしていたのだ。

で、近寄ってみたらなかなかコージーでよさげな雰囲気。
ということでどういう場所なのか知らずに徘徊。

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入場自由といったところでは、建物の中にも一部入り、何気なく壁画があったりして、
さすがフィレンツェだな、と。

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でも自分が見ている者が、一体どういう理由でここに描かれたのかなどは知らぬまま。

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ただ、イタリアを歩いていると、あちこちに神様ゆかりのものが現れて、
それはイギリスやフランスの比ではない。

この信心深さはバチカンの影響なのか、それとも歴史がなせるわざなのか。

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ローマにも早く再訪したいと思いつつ、見るものが多すぎて長期滞在出来ない限り、食指が動かない。

フィレンツェにしても、こんなちょっとした一角にまで、芸術品で彩られているわけで、
見るもの多すぎ。

もう少し限定的でこじんまりした史跡でないと、消化不良を起こしてしまう。

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2010.12.19 Sun | Travel-Italy| 0 track backs,
フィリッポ・ブルネレスキ
あーあ、もしも滞在中知っていたら、、、
後になって後悔することが多々ある。

例えば、フィレンツェのポンテ・ヴェッキオの2階の回廊で美術品を鑑賞することができる、とか、
フランス・ブローニュの森に、薔薇のコーヒーを飲ませるすてきな場所があるとか、
そんな情報を帰国後に知ったりするわけだ。


そして再び、近くまで行っていながら、知らずに通り過ぎた!!という悔しさを味わった。


去年秋のフィレンツェ。
考古学博物館が無料日で、向かっている途中、ちょっと気になる一角にぶちあたった。

広場になっていて、俗化した観光地っぽい感じではないのだけど、
アーチの柱の曲線と直線が融和した清楚な建物が四方を取り囲んでる。


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観光客でごったがえすフィレンツェ中心部の喧騒からちょっとだけ離れて、
整然とした雰囲気が気に入った。

どういう場所かわからなかったけれど、ふらふらとうろついてみた。

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どうやらこれはフィレンツェ孤児養育院(Spedale degli Innocenti)だったらしい。
今読んでいる例の本で知った。
道理でメノウのような子供の浮彫があったわけだ。

フィレンツェでは、幼児に対する社会的関心が強く、こうした養育院が早くから発達したということだ。


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クロースショット。
更に知った。
これはフィリッポ・ブルネレスキの設計だそうだ。
洗礼堂の浮彫コンクールでギベルティと争った元彫刻家。
その後建築家に転じ、すばらしい作品を残した。

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それは、これ。
フィレンツェのサンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂の半球形の屋根の設計。
当時としては、誰も達成できなかったかたちなのだという。

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で、今なにを悔しがっているかというと、この養育院の2階が美術館になっていて、
ギルランダイオ作の「東方三博士の礼拝」等が見られたと。

ギルランダイオは当時もてはやされた画家でありながら、後世の評価は下降線で
今なかなか見ることができない。

唯一の救いは、このあたりの雰囲気が気に入って徘徊している際、
一応中には入ってみた。

1F部分の宗教画、壁画、モザイクなどがそこかしこにあった。
それにしても2Fへの入り口は別の場所だったのだろう。

美術館、という看板は大々的に掲げられていなかった。
知っている人だけが楽しめる、そんなひそやかな美術館なのかしら。

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2010.12.17 Fri | Travel-Italy| 0 track backs,
サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂の傭兵隊長ジョン・ホークウッド
私はなぜかフィレンツェにはそれほどご執心ではなく、前回のイタリア訪問でも、
ラヴェンナ、リミニ、アッシジなどには行っても、フィレンツェをスキップしようとしたほど。

が、国立美術館が無料の期間にあたると知り、2泊組み入れたのだった。
ウィフィッツィ美術館を再び見てみたい思いはあったので。

というわけで、初回の訪問時も前回も、余りフィレンツェのことは調べずにでかけた。

そのせいでサンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂の内部を見て驚いた。
外見の圧倒的なきらびやかさとはうらはらに、やけに寂しい。そっけない。

こんな壮麗な外見の中身が、これほど簡素とは、、、フイ打ちを食わされた。

ヴェネツィアで見た一見なんの変哲もない教会の方が中が豪華だったりして。


そんな中、北側壁面フレスコの絵がパオロ・ウッチェロ作だと今頃知った。

下の写真でいうと右側。『傭兵隊長ジョン・ホークウッド』というフレスコ画。

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ロンドン・ナショナルギャラリーの「聖ゲオルギウスの竜退治」のイメージが強いため、
彼はイラストにも近い現実離れしたSFっぽい画風の人なんだと思っていた。

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なんでもこのウッチェッロ、建築家に転向したブルネレスキが始めた透視図法を踏襲した人。
この騎馬像の絵で、その手腕を発揮している。

ルネッサンス初期のこの絵は、客観的な宗教画から、人間味を見出す時代に突入し、
この絵にしても、個人の栄誉に焦点を当てているところが当時としては新しかった。

全体的に緑がかったグレーなのは、テッラ・ヴェルデと呼ばれる緑の土を使用したせい・・

などということを知ったのは、この一冊のおかげ。

すぐわかる作家別ルネサンスの美術すぐわかる作家別ルネサンスの美術
(2006/01)
塚本 博

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うーん、またまたすばらしい本に出会ってしまった。
ちなみに先日の「北イタリア」の本、書店で予約をして、昨日受領した。


それにしてもこの大聖堂はいつ見ても感激する。

ラテン人の大雑把そうなイメージとはおよそそぐわないこの繊細さ。
人間の可能性をほとほと感じる建造物。

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2010.12.16 Thu | Travel-Italy| 0 track backs,
三渓園 Part1
土曜日の三渓園。

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大学時代に行ったときは、それほど感動した記憶がない。

あの頃は暇にまかせて水戸の偕楽園とか岡山の後楽園、金沢の兼六園、高松の栗林公園など、全国庭園行脚をしてたから、鈍感になっていたのかな。
それとも今回は紅葉・落ち葉の時期だったから、インパクトが大きかったのか。

ツーレも、「東京から遠くない場所に、こんなところがあったんだぁ」としきりにつぶやいていた。


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こちらは鶴翔閣。
1909年の建築で、原三渓氏の旧宅だそうだ。

ここで、優雅な文化人たちの交流が繰り広げられたのだとか。
下村観山、横山大観、前田青邨 らも出入りしたと。

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鶴翔閣正面脇。
内部はこの日は未公開だったが、ビデオで中の様子が克明な解説付きで紹介されていた。

うまいなぁと思ったのは、この庭園、15以上ある園内の歴史的建造物を一度に公開はせず、それぞれ少しずつ時期をずらして公開している。

つまり、次にきたときは、別の建物の中身が見られる、という具合。


建造物は、貴重なものを地方から移築したものも多く、三渓園にもともとあったものだけではない。

歩いていると、次々に優美な家屋にぶちあたり、目を楽しませてくれる。

この鶴翔閣は、まだまだ序の口。
入り口を入ってすぐ右手にある。この先に、様々な建造物が待ち受けている。

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少し歩くと記念館があり、さっそく一服。
お抹茶と和菓子をいただく。

空いていたせいか、お茶は、目の前で立てたもの。
それにしても、作法をほーんのすこしかじった覚えがあるが、出直しだ。

頂く前に茶器を確か眺めるんだっけ、お菓子は先でいいんだっけ、と戸惑いまくり。
これまで外でお抹茶をいただいても、適当な広間に座って緑茶感覚で飲んでいた。

今回は、お茶の師匠さんたちが複数こちらを見ている。
まずい~。
ぜんぜんなっていない、われら2人。

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2010.12.14 Tue | 国内探索| 0 track backs,
サイクルサッカーとサイクルフィギュア
室内自転車競技観戦に東工大へ。

昼前だったので、まずは腹ごしらえということで、大岡山のカフェ&キッチン 林に。

といってもこの店を知っていたわけではなく、ネットでよさそうだったので。

大岡山へ行くと、ほかにも手頃な店があり迷う。
Webのレストランレビューを見て、やっぱり林の方がよさそうということで初志貫徹。

正解だった。
丁寧につくっていて、好感がもてた。なにより美味。

サラダにしても、小さめだけど、野菜取り合わせを工夫し、様々な味が溶けあい、
ドレッシングも凝っている。

メイン、ツーレは牛のすね肉シチュー。

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私はローストビーフと鶏肉のワイン煮込みの取り合わせ。
ワイン煮込みのワインの風味がすばらしく、こつこつ入念に煮込んだ様がうかがわれる。

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これにパン(orごはん)、コーヒーがさらについて1380円。
コーヒーもすぐに冷めない工夫がされ(カップを温め、さらにコーヒーは煮立たない程度にしっかり温められていた)、味も気に入る。

満足して、体育館へ向かう。

室内自転車競技って馴染みがないが、輪球部なる部がある大学もあることを知った。

サイクルサッカーをもっている大学は限りがあるのだろうが、関西大学、東工大、大阪大学らがメインのよう。

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ボールは手作りの風合い。
小さめ。

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バイクは直線的な造り。
見慣れないメーカーのロゴがフレームに入っているものばかり。

コルナゴ、とかピナレロとかない。

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同時開催のサイクルフィギュアは、自転車の上で様々な曲芸に近いフォームを披露するもの。

競技人口がかなり少ないと見え、少年少女と大人があい入り乱れての試合だった。

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この日はこのあと東急線で渋谷に行き、文化村のモネ展を見る予定だったが、
サイクルサッカーの試合1、この日は準決勝~決勝戦。
どれも白熱した試合だったので、美術展はギブアップ。

最後まで試合を見ることに。
サイクルサッカー、ぶつかりあい、妨害ぎりぎりの行為などふんだんで、格闘技のようでもある。
2010.12.13 Mon | Sports| 0 track backs,
マントヴァに行きたい!
晩秋というか初冬の三渓園は、紅葉が最後のきらめきを放っていた。
が、大掃除疲れで、今は書く気がしない。

今晩の大掃除はというと:
TV、キャビネ、チェストを買ったので、昔使っていたキャビネの中身を全部出し、入れ替え作業。

入れ替えながら、手にした美術書を急に読みたくなって、イタリア系の絵画の分冊をめくっていたのだけど、
この手の大衆向け美術書に出てくるイタリア美術には偏りがあることに気付いた。

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つまり、ダヴィンチ、ミケランジェロ、ラファエロといった画家が中心で、
地方で張り付いて活躍した画家がまったく出てこない。

しかし下記の本を読んでいたら、マントヴァのジュリオ・ロマーノのように、
一都市お抱えであらゆる創作活動を任された人がいて、そうした人たちが花開かせた
芸術作品は圧巻でまばゆいばかり。

芸術面でイタリアの層の厚さは恐ろしい。

今部屋にかかっているポンペイの遺跡の絵にしても、古代人だから現代人より劣るということがなく、
何たるレベルの高さ。
知らない画家の素晴らしい作品が、文献を読めば読むほどざくざく出てくる。

ダヴィンチ、ミケランジェロ、ラファエロだけがイタリアの巨匠ではない。


個人的に神話より宗教画の方が好きではあるのだけど、
マントヴァのテ宮殿、これは是非行かねばならない。


ラファエッロとジュリオ・ロマーノ―「署名の間」から「プシュケの間」へラファエッロとジュリオ・ロマーノ―「署名の間」から「プシュケの間」へ
(2008/05)
上村 清雄

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2010.12.12 Sun | Travel-Italy| 0 track backs,
須賀敦子さん vs 塩野七生さん 

トリエステについては、塩野七生さんのエッセイ『イタリアからの
手紙』の一章「トリエステ・国境の町」の中に
イタリア統一から第二次大戦後に至る、歴史に翻弄された経緯が、
印象的な挿話といっしょに紹介されていますよ。

(Tanny Gucciさんから)



先日、別途戦時中の混乱の渦巻に巻き込まれたトリエステのことにチラリと触れたら、
上記のメールをもらった。


トリエステと言うと、私の中ではだんぜん須賀敦子さんなのだけど、
塩野七生さんも書いていたという。

初めて(?)見つけた2人の接点。


須賀敦子さんと塩野七生さん、ともにディープなイタリアを日本に伝えている2人だけれど、
両者の接点って不思議と聞かない。

そんなことを返信にしたためたら、再び届いた納得のコメント:


生まれは須賀さんの方が10年ほど先で、イタリア歴も(生前でカウントしたら)長いにも関わらず、
公に出たのは塩野さんの方が圧倒的に早いですしね。


塩野さんは、ルネサンスから入って古代ローマと、ある意味すでに「オーソライズ」されていたものを
現代の日本にわかりやすく伝えた、というところがあると思います。


一方、須賀さんはサバやギンズブルグ、あるいはカトリック左派など、「反(あるいは非)オーソライズ」
を立脚点とされただけに、ご苦労や葛藤もひとしおではなかったかと。


いずれにせよ、イタリアを「触媒」として、同時代の二人のインテリジェントな女性が、明晰な文章で
(方向性は違えど)啓蒙的な本を書かれた、という事実が興味深いです。

(Tanny Gucciさんから)



なるほど、メジャーとマイナー、光と陰、そんな対比の切り口はなるほど、と。


例えば、現代の作家タブッキだの19世紀のマンゾーニだの、イタリアではメジャーらしいけれど、
私は須賀さんの本を通して知った。

作家以外でも、須賀さんが注目するものはいつも控えめ。

トルチェッロ島では、サンタ・マリア・アッスンタ大聖堂のマリア様に感服し、
シエナでは、市庁舎のグイドリッチョ将軍の絵の群青色と孤独さに感じ入る。


イタリア、たとえばローマだのフィレンツェなどにはごちゃまんと名画があるというのに
彼女が触れるものといったら、どちらかというと地味なものばかり。


日本でスポットライトが当てられるイタリアというと、例えば絵画でいえば、ルネッサンスが中心。
ラヴェンナに行ってつくづく思った。

すごいものがここのあるではないか。
なのに日本ではマイナー。
理由は簡単。ビザンチンだから。


こんなふうにメジャーなものだけが至宝なわけではないというのを感じる場面が多々あるから、
私はどちらかというと須賀さんに肩入れしているわけだけど、
塩野さんも、読んでみよう。


イタリアからの手紙 (新潮文庫)イタリアからの手紙 (新潮文庫)
(1996/12)
塩野 七生

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2010.12.10 Fri | Books| 0 track backs,
水曜日早帰り・ジムで少しだけスッキリしたけど、まだ気分はすぐれない。

ジャパンカップの時に知らされた愕然たる仕事上のトラブルの第2弾が勃発。
イギリスにクレームをつけたら逆切れされた。

向こうは私をはずしてやる、ぐらいの勢いの爆発メール。
生涯初めて、あんなメールを受け取ったのは。

海外のパートナーとこんなにこじれたことは今までなかった。

が、1度ならずも2度も同じ失敗を繰り返して、
謝りもせずに逆切れする神経がわからない。

官僚だからたちがわるい。

この仕事、他の2人も一応関与しているが、知らん顔。
巻き込まれたくないオーラを出している。

会社に損害を与えそうな可能性については、同僚・上司に断りを入れ、
あとは自分ひとりで対処するしかない。

ということで、今日の日記、楽しい話題は浮かばない。
2010.12.09 Thu | Private| 0 track backs,
イサクの犠牲のモザイク画の中の笑う老女
ラヴェンナには、モザイクの見どころが集中している。
見学する際は共通券を買うことになるので、余り勝手を知らなくても、効率よくまわることが可能。

そんな中の一つ、サン・ヴィターレ教会。

内部には、6世紀の洗練されたモザイク。

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言うまでもなく、モザイクが描いている数々のシーンは、キリスト教の教えからとったものが多い。

この1枚を見て、「イサクの犠牲」とすぐにわかれば、通だろう。
私はわからなかった。

「北イタリア」の本を読んで知った次第。

このシーンの状況はこんな具合:

食卓につく天使たちが、アブラハムの妻サラが、もうひとり子供をもうける、と予言する。

それを物陰から聞いていたサラは、くくくっと笑いをもらす。

それもそのはず。彼女は99歳(90歳という説も耳にする)。
まさかー、と可笑しさをこらえきれなかったのだ。

旧約聖書には、彼女が笑ったことがしっかり書かれているとのこと。

で、このモザイク画をよく見ると、実際サラが笑い顔をしているのだそうだ。

この絵では、左の立位の女性がそれ。


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残念、それを知っていて狙って写したわけでないので、完全にぼやけている。

笑っているのかどうかわからない。
が、ほくそえんでいるような顔に見えなくもない。

そうか、そういう意味の絵だったのかぁ。

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画面右側には、イサクの犠牲のシーン。

神がアブラハムを試練にかける。
「丘に行き、息子のイサクを燃やして神への貢物にせよ」と告げるのだ。

アブラハム、お告げの通りまさに息子を手にかけようとする、そのとき、
神が現れ、寸でのところで制する。(下の写真:その場面が描かれている)

アブラハムは、神を恐れているかどうかを試された、というわけ。
イサクは無事、犠牲にならずに済んだ。


イサクの犠牲を描いた絵画の数々がこちらに出ている。

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中央の画面は、3人の天使をもてなすアブラハムの構図。

旧約聖書によると、テーブルには”立派なパン”。

アブラハムは”柔らかくておいしそうな子牛”を見つけて料理させることになっている。


その様子が、ここには忠実に再現されている。
アブラハム、まさに天使たちに子牛を捧げているところ。


聖書の教えを絵に表して民衆に伝えようとしたきまじめさを感じる1枚。

とともに、コミカルな暖かさをかもしだすような、表情の豊かさが印象に残る。


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この絵は、それほど目立たない場所にある。中央に向かって左側の上。

教会内はきらびやかな色彩で描かれた絵巻物のひとこまがちりばめられていて、圧巻。

漠然と見ると、きれい!で終わってしまうけど、
聖書を知っていてこそ、それら塊ではなく、1枚1枚の絵として生きてくるのだなぁ。


ちなみに、くだんののサラだけど、天使のお告げは当たり、見事超高齢出産をなしえ、イサクを産んだという。


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2010.12.07 Tue | Travel-Italy| 0 track backs,
ウォーターフロントとFC東京降格
最近ジムのスタジオプログラムで出たいものが減った。
エアロのクラスが減少傾向にあるせいだ。

ということで今朝は仕方なく、珍しくマシン&ジョギングに。
でもやっぱりこつこつやるのは苦手。スタジオで他人に背中を押されないとだめ。
ストイックさが足りない自分。

昼は寿司屋へ。
だが、大混雑で、出てくるのが遅く。

3時から豊洲に行かねばならず、ちょっと焦った。
が、間に合う時間に行けそうということで、今日は、裏側から豊洲にまわってみた。

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今日も快晴。写真には写っていないけれど、スカイツリーも遠くにかすんで見えた。

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さてくだんの豊洲のイベント。クリリンは、満面の笑みを浮かべつつ、ツールのディレクターと握手。

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昨夜、我が家のツーレは、ひどく機嫌が悪かった。
FC東京2部落ち。
いわれてみれば、首都のお抱えチームが1部ではないというのは、寂しい限り。



FC東京、残念でしたねえ・・


1国の首都に1部のチームがない、って珍しいかな、と調べてみたら、
ドイツ・ブンデスリーガのヘルタ・ベルリンが昨季限りで2部へ落ちてました。


ブリュッセルも今は1部にチームが無いようです。


私の方はリーグ創設以来優勝もなければ2部落ちもない、という中途半端の見本

ようなチームにずっと苛々させられてきましたが、今季晴れて卒業。


ちなみに、どれぐらい中途半端かというと、


1.毎年必ず優勝チームに勝つぐらいは強い。
2.毎年必ず降格チームに負けるぐらい弱い。


FC東京がうっかり勝ってしまった時点で「呪い」は確定されていたのかもしれ
ません。

(Kitaさんから)


2010.12.05 Sun | Sports| 0 track backs,
ダヴィンチの幻の騎馬像は名古屋にあった
2日前にイタリア15世紀騎馬像の話題の際、ダヴィンチの騎馬像が幻に終わったことを書いた。

そのいきさつは詳細に知らなかったのだが、このほど目から鱗の話を教えてもらった(文末のメール参照)。

・ダヴィンチが制作を断念したのは、使用予定のブロンズが戦闘用に使用され、材料がなくなってしまったため
・模型までは造っていたが、これも消失
・7mもの大規模なものを制作するつもりだったが、現代の解析技術により、この大きさだと青銅が自らの重みで崩壊することが分かっている(どのみち幻だったのだ)
・その騎馬像を再現する試みがなされ、名古屋の国際会議場にある。

詳細は、高丘親王さんのブログに記されている。興味深い。


名古屋の国際会議場にこういうものが出現したいきさつはこちら:
http://www.nagoya-congress-center.jp/shisetsu/kiba.html


世界にはまだまだいろいろ騎馬像がある。
http://en.wikipedia.org/wiki/Equestrian_statue


今年1月、出張で訪れたワシントンギャラリーには、こんなものも。
馬を中央に据えた戦に向かう群像。

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僕も今年9月にヴェネツィアに行き,コッレオーニの騎馬像を見てきました.
ちょうどあの広場で元麻薬患者たちが反麻薬キャンペーンをやっており,書名をしてきました.

残念ながらガッタメラータはまだ見ていません.
ところでダヴィンチの幻の騎馬像が日本にあるのをご存じですか?

もちろん本物ではなく,本物というものも存在していないのですが,ダヴィンチ
のアイディアを元に,世界デザイン博で制作された強化プラスチック製だと思わ
れる巨大な騎馬像です.

しかし意外に安っぽさは感じられず,一見の価値があります.
名古屋の国際会議場においてあります.

以前に僕もブログに書き,写真も載せていますので,ご覧下さい.
http://blogs.yahoo.co.jp/hashi_wineclub/32679977.html

(Email from 高丘親王さん)

2010.12.04 Sat | Travel-Italy| 0 track backs,
ヴェネツィア ブラーノ島のレース編み
以前触れたヴェネツィア ブラーノ島。
漁師たちが自分の家を間違えないように、家々の壁が色とりどりに塗り分けられている。

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島でもうひとつ目につくのはレース工芸。
ベルギーのように、レースを使ったお土産物屋さんが軒を連ねる。

どうしてここでレース編みなのだろうと思っていたら、再び「北イタリア」の本に回答を見出した。

魚で使用する網の補修で培った腕前を、レース編みに生かしたのだそうだ。


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こちらのレース編みは、「プント・イン・アーリア(空中刺し)」というらしい。
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お隣のムラーノ島はヴェネチアングラスで有名な場所。

新婚旅行の時に赴いたので、ジロ観戦の際にはスキップしたけれど。

なかなか商魂たくましく、日本人と見ると、ワンランク高い部屋に連れて行かれる。
我々は豪華なガラス工芸品が騒然と並ぶ部屋だけ見て、素っ気なく店を出たけど、
説明に熱心に耳を傾ける日本人夫婦がそこにはいた。

配送を頼んで、結局到着しなかった、などという話も聞く。

風光明媚な景色に相反する裏の顔ものぞかせつつ、
でもやっぱりヴェネツィアには感服する。


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2010.12.03 Fri | Travel-Italy| 0 track backs,
イタリアの騎馬像
〈大理石の中に天使が見えたので、自由にしてやろうと彫り続けた〉。


今朝の天声人語に引かれたミケランジェロの言葉。

そこで思い出したのが、イタリアで2大騎馬像といわれる
ドナテッロ作ガッタメラータ将軍の騎馬像と
アンドレア・デル・ヴェロッキオ作のコッレオーニ将軍の騎馬像。


後者は、ヴェネチアのサンティ・ジョヴァンネ・エ・パオロ教会にある。
ジロ観戦のときに見てきた。

ヴェロッキオは、コンペで優勝して作品を手掛けたそうだ。

片足を上げた馬を御しながら行く姿には、力強さと凛々しさがある。

教会前の広場にテアトルのような効果を生み出している。


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高い像を下から見上げると、迫力が増す。
やや上半身を反らせて、何かを見据えている。
瞳の先にあるのは敵なのか、勝利への思いなのか。


ヴェロッキオは、ダヴィンチの師匠でもあった人。
残念ながら、作品完成前に亡くなり、
その後をアレッサンドロ・レオパルディが後を引き継ぎ、模型に従って鋳造にこぎつけたそうだ。
(先日引いた「北イタリア」)


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ヴェッキオの作品が制作されたのは1488年ぐらい。
一方、ドナテッロの騎馬像の方はそれよりやや前の1453年頃。


こちらの方は、パドヴァのサンタントーニオ教会前に置かれている。
やはりジロ観戦の時に見てきた(下の写真)。


騎馬像の双璧と言われつつ、ドナテッロの人物の方は静かに歩みを進めている雰囲気。

ゴシックの彫刻家として名を馳せた人だけれど、騎馬像には苦心した様子。

今読んでいる例の「北イタリア」の本によると、当時参考にするような騎馬像がなく、
写実性を高めるための試行錯誤の末、この大作が完成したのだとか。

ダヴィンチも、騎馬像を手掛けながら、完成を見ぬまま亡くなったと。


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こちらの像には孤高さが漂っていて、ふと思い出すものがある。

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シエナの市庁舎・市立美術館で見たシモーネ・マルティーニ作「グイドリッチョ・ダ・フォリアーノ」。

須賀敦子さんが深い群青に陶酔したあの一枚だ。
写真撮影禁止なので、下の絵は売店で購入したしおり。


荒々しい戦闘的な側面でなく、静けさを捉えた2人の作家。
内に秘めたものを感じる作品。


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2010.12.02 Thu | Travel-Italy| 0 track backs,
リスボン近郊の旅 : 世界遺産シントラ その4 ペーナ宮殿
世界遺産に指定されているポルトガルのシントラが余りに別世界で感激したものの、
インパクトが強すぎて、それに見合う言葉が出てこないような気がして、
エントリーが進まなかった。

今夜、やっと腰をあげることにした。が、ドイツ料理のローマイヤでビール飲み過ぎて結構ほろ酔い加減。


さて、アラビアンナイトの世界みたい、と語ってきたシントラのペーナ宮殿は、
もともと15世紀後半~16世紀に建てられた修道院が原型らしい。

その後稲妻で廃墟と化したものの、修道院は奇跡的に残り、
19世紀にフェルディナンドIIが周辺の敷地も買いとり、宮殿を建築。


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面白いことに、建築の請け負い人は、ドイツ人アマチュア建築家と、
鉱山エンジニアという不思議な取り合わせだったそうだ。

そのせいで、こんなに斬新な、型破りともいえる建造物が出来上がったのか。

恐らくドイツ人建築家は、ドイツ・ライン川沿いの城に造詣が深く、
ノイシュバンシュタイン城との類似点を指摘する声もある。

実際、ノイシュバンシュタイン城を建てたドイツのルートヴィヒIIは、
フェルディナンドIIのいとこだというから、どこかでつながるものがあっても
不思議ではない。

ロマン派の建物といわれつつも、イスラムや中世建築の影響も見られるという。
それに、ネオゴシック、ネオルネッサンス、ネオマヌエーレなども混じっているというから、
もうこれはなにがなんだか、、、


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私には様式のことはよくわからないけれど、つぎはぎで、
さらにアラビア風とかガウディ風といった要素も感じられるのだけど。

ぐねぐねとして不安定な岩の上に強引に建てられた無骨な面もありつつ、
おとぎ話に出てくるような、可愛らしさも兼ね備え、
とにかく見れば見るほど不思議な館なのだ。


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中は撮影禁止。
強く印象に残ったのは、部屋が小さく仕切られていて、
広いサロンとかがない。

ゆったりとしたスペースをとることも可能なのに、
わざわざ区切って1つ1つの部屋をせせこましくしている。

各部屋は、ごちゃごちゃと飾られていて、
置かれているベッドの小ささにも驚いた。

ポルトガル人って、余り背は高くない。

それも関係しているのか、だだっ広い豪奢な部屋より、
小さく区切ったいろんな雰囲気の部屋を楽しみたい、そんな嗜好だったのだろうか。


中は贅が尽くされてはいたけれど、外見ほど奇妙ではない。

それも含め、アンバランスな不安定感が常につきまとって、
ここの宮殿に住んでいた住人は、余り落ち着かなかったのでは、と思えるほど。

実際、後年は王族の夏の別宅として使われていたそうだ。


周囲に目をやれば、深い森に抱かれた環境が、現実離れ感をさらに際立たせる。



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半身半魚像・トリトンは、世界創造(Creation)を表すらしいけど、
何もそんなにおっかない顔で見据えなくても、という様子で、
厄除けにしか、見えないのだった。


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多くの人の手にわたり、ポリシーがあったようななかったような、
よくわからない思想のもとに建てられたこの館。

ゴシックが流行りだといえば一斉にゴシック建築が建ち並んだような時代に、
そうした時流に乗った建築様式には目もくれず、無頓着な顔をして建っている。

大航海時代、世界に乗り出したポルトガルだから、
ひとつの偏ったものだけを取り入れるのではなく、
直観的に気に入ったものを取りこむ鷹揚さがあったのだろうか。


腰の張った黒装束の女性たちが漁の網を編んでいる姿や、
洗濯ものはためく家の軒先、郷愁を誘うギターの音色・・

・・そんなポルトガルの一面的な印象とは裏腹に、
この国には、新しいもの、古いもの、野暮ったいもの、モダンなもの、
大雑把なものと繊細なもの、あらゆるものが入り混じっていた。

リスボンで感じたそんな印象は、ここシントラにきて、さらに強まり、
この国の意外な懐の深さを肌で感じた。


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2010.12.01 Wed | Travel-Portugal| 0 track backs,
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