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日常風景 * 写真・文章 Copyright@”Mas Ciclismo Diary”
舞台は咲き乱れる桜の木々の狭間 : カラスと人間の知恵比べ
ある4月の土曜日。
ツーレが寝ている間のひとり花見の途中で、知らないおじさんから呼びとめれらた。

「ほら、見てごらん」と。

上を仰ぎみると、なにやら黒いものが見えた。

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感慨深げにおじさんがつぶやく。
「カラスの巣だよ・・・」

うおー、良く見ると針金のハンガーが見える。

私もカラスに1度洗濯用で使っていた針金ハンガーを盗まれたことがある。
帰宅してベランダにシャツだけがコンクリートの地面に無残に取り残されていた。
こうして使われていたのか。

もう一度は未遂だった。
カラスがくちばしで、針金ハンガーからシャツを引きはがそうとするところを現行犯で見つけた。

以来針金ハンガーは極力使わない、あるいは使っても洗濯バサミだらけで干している。

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カメラをかまえるおじさん。
親カラスがくるのを待ち構えているようだったので、しばし一緒に桜をバックにしたカラスのねぐら見物としゃれこむことにした。
と、30秒も経たないうちに、カラスがやってきた。


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おじさんが解説してくれた。
「マンションの管理人さんから聞いたんだ。毎年ここにカラスが巣をつくる。
でも、卵を産むまでは、そっとしておく。
雛がかえるとカラスは凶暴性を増すから、卵がかえる前に巣を地面に落として卵をつぶすんだそうだ」


人知れず、毎年管理人さんとカラスの無言のバトルが桜越しに展開していたようだ。
巣を見つけたとき、なぜすぐ壊さないのか、と思ったけれど、なるほど卵は産ませて置いて、その後孵化を阻止するために、ぎりぎりまで根競べをするわけだ。


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おじさんは、カラス+巣の写真を何枚も撮って、満足げにマンションの中に消えて行った。

花見は人の気持ちをいつもより無防備にするせいか、普段ドライな都会でも、時折こんなふうに対話があったり、目と目が合って顔を緩めたり、そして処々に発見があったり。

来年もこの場所にこようっと。
のどかな桜に似つかわしくないあのおどろおどろしい黒い影を探しに。
2010.04.17 Sat | 国内探索| 0 track backs,
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