日常風景 * 写真・文章 Copyright@”Mas Ciclismo Diary”
アントニオ・タブッキ
河島英昭氏の本には、須賀敦子さんの本で馴染みのあるアントニオ・タブッキ、ナタリア・ギンツブルク、ウンベルト・サーバらの名前が頻出する。

ひと時代前の文壇を大いににぎわせたと思われるこれらの作家たちの作品を、ちょいと読んでみたくなった。

タブッキの須賀敦子訳と照らし合わせて原書を読んでみるというのはどうだろう。

手っとり早く入手できる「Il Gioco Del Rovescio 」は、須賀訳本では「逆さまゲーム」という邦題がついている。

最初の4行ほどは辞書なしでも読める。それに騙されてチャレンジしたのだが、甘かった。ピリオドなしの一文が、1ページほど続く長い文があったりする。

途中からは、知らない単語ばかりで、邦訳と首っ引き。短編なのが唯一の救い。

ナタリア・ギンツブルグの訳本(以前ちょっと触りを読んだだけだけど)よりも、こちらの翻訳本の文体のほうが、須賀文学に近くなっている印象だ。


「per ingannae la calura meridiana」は、
「昼下がりの暑気をやりすごすため」と訳され、


「Avrei voluto dire, ma tacqui」には、
「僕は言いたかったが口をつぐんだ」という訳が、


「Era calata la sera」.には、
「日はとっぷり暮れていた」という訳が付いている。


ほんのちょっとした何気ない言葉の選択にも、センスが光る。


Il Gioco Del Rovescio (La Strega E Il Capitano)Il Gioco Del Rovescio (La Strega E Il Capitano)
()
Antonio Tabucchi

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逆さまゲーム (白水Uブックス―海外小説の誘惑)逆さまゲーム (白水Uブックス―海外小説の誘惑)
(1998/08)
アントニオ タブッキ

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2009.07.31 Fri | Books| 0 track backs,
倍率高し
ツールのキャラバングッズはバラエティーに富んでいるけれど、その中に、エタップホテルが配るナイトキャップがあった。
(写真のお兄さんが頭にかぶってるやつ)

今年初お目見えのグッズなだけに、なかなかの人気。
配布のお兄さん、ちょっとじらしながら小出しにしている。

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放り投げてばらまいている途中、沿道側に届かずに、コースの内側に着地したナイトキャップがあった。

私がインコースを歩いていると、おばちゃんが声をかける。
「ちょっと、ちょっと、あれ、あれ」
とせきたてるように指をさす。

つまり、「そこに落ちてるナイトキャップを拾って私に渡して!」、と頼んでいるのだ。
足元のナイトキャップを拾って渡した。

たかだか布でできたバンダナだ。
無料の配布品に過ぎない。
なのに、受け取ったおばちゃん、感謝しながら、高価な贈り物を頂いたかのような満面の笑み。

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とてつもない親切な行為をしたかのような錯覚にとらわれるほど、感謝された。

ツールのキャラバングッズには、まことに魔法のような魅力がある。
2009.07.30 Thu | Travel-France| 0 track backs,
聖書のモチーフ: ユダの接吻
以前パドヴァのスクロヴェーニ礼拝堂にあるジョット作「ユダの接吻」の絵の話題に触れた。

イタリア行きの飛行機の中で、たまたま日経新聞を手にしたところ、この絵の記事に目が留まり、切り抜いておいた。
スクロヴェーニ礼拝堂の入場券を日本から予約し、丁度この絵を見に行く予定だったから、鑑賞時の参考にしよう・なんともグッドタイミング、と喜んだのだった。



イエスとユダの接吻が表すもの。それは、男色系の話、、、ではない。

最後の晩餐に引き続き、陥れたイエスを引き渡す際、顔の見分けがつかない兵士のために接吻をしたユダ。
それを合図に、兵士がイエスを判別し、襲いかかる。

記事にもあるように、接吻という親密な行為が裏切りを表すという、なんともやりきれないシーン。
この絵の中のキリストは、記事では「すべてを見通すような目つき」をしていると書かれている。
見る者にそう感じさせる目力を描き分けたジョットの腕前はすごい。

この接吻のモチーフは、ロンドンナショナルギャラリーのウゴリーノ・ディ・ネリオの絵でも使われている。
描き手が変われば、雰囲気も相当違う。
こちらの絵では、イエスは少々迷惑そう?な、困惑の混じった諦観の表情だ。

実は先日見てきたバルセロナのサグラダ・ファミリアにも、“ユダの接吻”の彫刻があって、少々感激した。
むろん、聖家族も受胎告知もあった。
この教会、スクロヴェーニ礼拝堂同様、丸ごと聖書というわけなのだ。
聖書の逸話に精通していればしているほどに、味わい深くなる仕組み。

ユダの接吻が見られる場所は受難の門、向かって左隅。

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アップにするとー
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ユダがイエスの首筋をぎゅっと抱きしめながらキスしている。
こちらからは、イエスの表情は読み取れない。
ただ、ユダの欲にかられた(*)さもしさが胸に迫る。

*・・・ 金目当てにイエスを引き渡した
2009.07.29 Wed | Travel-Spain| 0 track backs,
聖家族
両親がツール・ド・フランスのにわかファンになったらしく、母親からは、「レース中継を見ました」とか「レースはカラフルですね」とか、「別府選手、完走できて嬉しそうでした」などというメールが送られてくるのがおかしい。

さて、バルセロナ回想。
言わずと知れたサグラダファミリア。

お勧めの、サンパウ病院からのアプローチ。
サグラダファミリアの威容が徐々に迫って来る。

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正面、生誕の門は、なにはらごしゃごしゃしているけれど、

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よくよく観察してみると、ひとつひとつ、丹念に仕上げられた彫像が浮かびあがって来る。
宗教画と同じモチーフだ。

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工事はまだまだ続いていて、覆いのただ中にひっそりと浮かぶ彫像。
これを見ると、教会なのだと実感。

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音楽を奏でる天使たちの彫刻が気に入った。

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主任彫刻家の外尾悦郎氏作と聞く天使の合唱。

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やはり外尾悦郎氏が思いを込めて造ったというハープを奏でる天使。

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天使の合唱の下には聖家族像。
いわゆるこの教会の真髄ともいうべきサグラダ・ファミリア(スペイン語で聖家族)だ。

イエス・キリスト、聖母マリア、養父ヨハネが並ぶ。
聖母マリアの頭巾の優雅さよ。

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上部には生命の木に群がる鳩たち

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さて、受難の門(裏側)にまわってみると

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なにやら近代的な作風の彫刻群。
すぐに磔刑が目に入る。

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これもサグラダファミリアなのか。
生誕の門の姿ばかりが報道されるけれど、受難の門は、がらりと趣を変えていて、多様性と寛容さには脱帽。

全体としてみると、新しい部分と古くてすすけた部分が混在していて、建築の長いスパンをパッチワークのようにとどめつつ、はて、一体いつできあがることやら。
(外尾氏の貢献により、工期がずいぶん短縮する見込みらしいけれど。)

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2009.07.29 Wed | Travel-Spain| 0 track backs,
日本橋でお江戸綱引き大会
犬も歩けば・・・
今日は日本橋の橋の上で綱引き大会に遭遇。
お江戸綱引き大会=中央区観光協会50周年事業だそうだ。

「綱引きは、近代オリンピックでも5大会連続で行われた由緒ある競技ですぅー」、
場内アナウンスのお姉さんの声が響く。

ふむふむ、好奇心でちょっと見てみようか。
立ち止まって見物場所を物色しているとー

レスリング金メダリストの吉田 沙保里さんがゲストでエキシビションに参加するという。

これは絶対貼りつきで見なくては
(↑ 芸能人、スポーツ選手がいると、なぜかそのままやり過ごせない性格。先日は日比谷で、宝塚のスターが出てくるのに遭遇し、誰一人顔を知らないのに、”●●組のトップスター”っぽい人から目が離せなかった。)

「オリンピアンの登場ですー」のアナウンスに場内拍手。
吉田 沙保里さんのほか、谷本 歩実さん、妹さんでやはり柔道家の育実さん(一番左)、レスリングの西牧未央さん(左から2番目)が登場。

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エキシビションは、日本橋が入るように、斜めに道路を横切るかたちで行われた。
オリンピアンvs地元小学生10人。

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オリンピアン苦戦。
小学生を応援する地元の人たち。食べ物で釣ろうとしている。
「これに勝ったら、xxxをただで食わしてやるぞー」とかなんとか。

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大人組は、なんと負けを喫する。がしかし、そこは負けず嫌いの選手たち。もう一度やろうと再挑戦を申し込み、2度目は1人人数を増やして小学生を負かした。

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とはいえ、、一応小学生の勝ち、ということで、終了。

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さて、これからが実は本番。
綱引き大会決勝戦。

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祭り組?なかなか決まってる。
みんな必死。

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対するヤンキー軍団。
若さで一歩リード。しかしスタイルは思い思い。

結局若さパワーでこちらの優勝。(2勝)

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その脇では、自転車に乗って日本橋をアピールするサイクリストたち。

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ということで、橋の上に約1時間滞留。

実は今日の本当の目的地は日本橋三越。
モナコ帰りということで、グレース・ケリー展を見に行く途中だった。
思わぬ寄り道だったけど、こうした不意の遊びの時間も悪くない。
2009.07.26 Sun | 国内探索| 1 track backs,
F1の町にて
先のコートダジュール滞在では、ニースに2泊したあと、モナコに1泊した。
ツールはモナコスタートだったので、モナコ3泊といきたいところだったけど、お財布と相談したうえの結果だ。

町をちょっと歩いて気がついた。グレースケリー妃をしのぶもの、あるいはF1の痕跡、あるいは国旗色である赤と白に塗り分けられたものたち、であふれかえっている。

宿泊したモナコのホテルには、F1ドライバーたちも訪れたことがあるとみえて、ロビーには名だたる選手・関係者のサインが誇らしげに飾られていた。

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トゥルーリなど、私でも知っている名前が。
日本人はないかなぁと探すが

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見つからず。代わりにハミルトン!

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モナコの国旗は赤x白。
ホテルのロビーのみならず、あちこちに、紅白に塗られたこの巨大な鳥がいた。

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2009.07.26 Sun | Travel-France| 0 track backs,
実は悲劇の舞台だった
ヴェネツィアで見た美しい建造物がある。
思わずシャッターを押した。
教会かと思い中に入ったら少々勝手が違う。
病院だと気がついた。

帰国して、「イタリア・ユダヤ人の風景」(河島英昭・岩波書店)を読んでいたら、この場所が、一時ユダヤ人の仮収容所として転用された場所だと知った。
軽い驚きとショックを感じている。

***

5月の回想:
チームプレゼンまであと1時間。そうだ、聖ジョヴァンニ・エ・パーオロ教会に行ってこよう、と思い立った。
適当にふらふら歩いたおかげで、たっぷり迷いつつも、やはりいつしかたどり着くもの。

これだ、これ、ヴェロッキオ作「コッレオーニ騎馬像」が見えてきた。

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聖ジョヴァンニ・エ・パーオロ教会は、あの白い建物↓に違いない。となりには薄茶の地味な建造物もある。

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白い方の建物には、人々が三々五々吸い込まれている。では私も。入ってみることに。

入ると前方右側に美術館受付のようなものがあり、なにやら様子が違う。
殺風景だし入り口でチェックを受けている様子。
内部を見回して、やっと気づいた。病院だ。

病棟・診察室の様子はわからねども、外観は少なくともなんとも立派。これで私立病院だというから驚きだ。

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そして旅を終え、「イタリア・ユダヤ人の風景」を読んでいるとー

そこには、この病院にまつわる、知られざる闇の歴史がつづられていた。

まず、導入部分として、ヴェネツィアの聖ジョヴァンニ・エ・パーオロ教会と中庭のヴェッロキオの騎馬像のすぐ隣に救急病院がある、という話が記されている。

「ああ、私も行ったな」、という思いで読み進む。

すると、、、ここはかつてユダヤ人の仮収容所となった場所で、収容人数が50名ほどになった時点で、やがて死の収容所へと”輸送”(人間扱いではなかった)されていった、という驚きの事実が続いていた。

病院は、当時片方が女性、もう片方が男性用というふうに仕切られ、すべての窓に鉄格子がはめられたという。

ここが?
こんなに華やかな場所が?
もしこの本を先に読んでいたら、見方も違ったであろうに。
受付の人に話ぐらい聞いてみたかもしれない。拒絶されたかもしれないけれど。

なんとも無知は、恥ずかしい。

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*-*ー*-*ー*-*ー*-*ー*-*ー

そして、オマケ:
”白鳥の脇で地味に泳いでいる鴨”といった風情のこの茶色の建物こそが、肝心の、多くの名画を有することで有名な聖ジョヴァンニ・エ・パーオロ教会だった。

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2009.07.24 Fri | Travel-Italy| 0 track backs,
カサ・バトリョ
バルセロナ回想

バルセロナでガウディの建築物を見るなら、断然「カサ・バトリョ」と聞いていた。
海をイメージした内部は、奇妙奇天烈な世界が広がっているという。

ほかの建物は、ほとんど外観を眺めただけ。(無料のものには入場したけど - 笑)
ここだけは、16ユーロだか16.5ユーロする入場料を払って見ることに。
でも、

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列は30人ほどなのに20分たっても切符売場に到達しない。チケット販売の要領が悪いのだ。
入場のときに録音ガイドを渡されるので、たっぷり1時間は見学にかかってしまう。
結局途中であきらめた。

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もっと時間のあるときにこないとだめだ。

5時の列車でペルピニヤン入りせねばならない。
滞在時間が限られていたので、こういうあわただしいときは、広く浅く見る方が向いている。

「今こういうものを見ても上滑りして、心にどっしり響かないだろう」そう思った。
ちょっと名残惜しかったけど。


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2009.07.24 Fri | Travel-Spain| 0 track backs,
イタリアに唯一存在したホロコーストのガス室は・・・トリエステにあったという事実
先日紹介してもらった下記の本を読んでいたら、トリエステにイタリアで唯一のガス室があったと書かれていた。
あのゆったりとした海と坂の町トリエステの一体どこに?

2つの意味で驚いた。
トリエステに行ったというのにこれまで知らなくて、びっくり、というのと、
須賀敦子がそのことに一切触れていないのはなぜだろう?

そもそもヴェネツィアのゲットーに行ったとき、ホロコーストの恐ろしい歴史を改めてつきつけられて、その様子をあらわした壁のレリーフなどの前で悲痛な思いに襲われていたのに、須賀さんの本では客観的な描写になっている。

書店に並ぶ本やモニュメントから漂う悲惨な過去の歴史を感じずにはいられなかったのに、彼女の本にはホロコーストのことが一切出てこない。
重すぎるテーマだからよ、と友人は言う。
そうかもしれない。

イタリア・ユダヤ人の風景イタリア・ユダヤ人の風景
(2004/12)
河島 英昭


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以下、改めてトリエステ

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イタリアのゲットーのことをもっと知るには、やはりいつか(もう)一度、現地視察/学習旅行に行く必要がありそうだ。
2009.07.22 Wed | Travel-Italy| 0 track backs,
異業種交流
本日はいわゆる異業種交流。
今回はある種化学系のお勉強会。
こういう話を生かして業界の治験進捗状況を勉強してバイオ系の株にでも手をつければいいのだろうけれど。
しかし出席者の諸氏の中には、講義を聞いて、「(お金がかなりいいという)治験のバイトやりたいなぁー」

同じ話を聞いても人それぞれに消化具合が違うもの。


写真はランス・アームストロング基金のブース
今日の話に出てきたアポトーシス、マクロファージつながりで。

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2009.07.21 Tue | Society| 0 track backs,
バルセロナのモデルニスモ建築
バルセロナという町は、本当にダイナミックだった。
写真は建築家サルバドール・バレリ・イ・ププルによるカサ・コマラ。(Casa Comalat By Salvador Valeri i Pupurull)
モデルニスモの建築だ。
写真に見られるがごとく、波打つ様式を得意とする人らしい。

ディアゴナルの駅付近に行くと、ガウディ作のものも含め、一風変わった建築物がたくさんある。
こうした修復中のものも数多くあったので、町は多額のお金をつぎ込んで、これらを大事に保護しているらしい。


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ツール・ド・フランスについて書かれた哲学者の本を読むと、かつて町がレースを招致し、ルートに加えられるということに特殊な意味合いがあったことがうかがわれる。

今では通った場所は、単なる通過地点・普通の道路としてしか見なされない場合も多いけれど、たとえば日本で開催されるツアーオブジャパンなどは、大仏と鹿と戯れる選手たちが毎年かっこうのフォトジェニックな構図になっている奈良ステージを始め、各都市がそれぞれに持ち味を存分に発揮している。

これはステージレースの本質をついたかたちだと思う。
ステージレースは町と町をつなぐことに意味がある、ヴェロドロームで開催されているわけじゃない、というのは時折言われる言葉。

スタート・ゴール地点の表情はどの都市も似たりよったりだけど(ヴィラージュ付近や出走サイン台は毎日同じ設置物)、そこから一歩踏み出してみると、表情さまざま。


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2009.07.20 Mon | Travel-Spain| 0 track backs,
動体視力
ツール・ド・フランス回想。
初日モナコのタイムトライアル前。チームサーベロがコースを試走。
普段は黒いジャージだけれど、ツールでは白バージョンを採用。
真夏のギラつく太陽の下で黒は暑苦しすぎるから。
ほほう、これがくだんの白ジャージか、、

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カメラを構える私。
一体だれが来たのだろう。

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と、私が選手名を心の中で言い当てるよりも早く、先頭の一人がこちらを見て「オーラ」と声をかけて行く。
以前来日したことがあるマルチャンテだった

高速で走りすぎる中、彼らにとって周囲の風景はベタ塗りではなく、ちゃんとその中から固有名詞を抜き出すことができるとは。
しかも、お互い顔は知っているけれど、特段懇意にしている顔見知りというわけでもないのに。

プロ選手の技量には毎度驚かされる。
身体能力だけでなく、瞬時にして周囲の動きをかぎ分け、見分ける力がある。

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2009.07.19 Sun | Travel-France| 0 track backs,
久々の野球観戦・・で、メジャースポーツの威力を知る
先日読売新聞さんに書評を出して頂いたのでその御礼参りというわけで(?)、東京ドームの読売ジャイアンツvs阪神戦の応援に。

最初からなんか乱打戦の予感。
が、というよりも、終わってみれば巨人の圧勝だった。(11:4)

ホームベースの真裏だったから、ポンポン打って、どんどん本塁を踏んでくれる方がいい。緊迫する投手戦よりこっちのほうが嬉しいや。

たとえば、こんな場面も。
7回表 阪神の攻撃。
代打葛城が2ベースで出塁したあと、バッターは平野。ここでキャッチャーが捕球ミス。3塁手がベースカバーに入いり・・・

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おお、勇ましいヘッドスライディング、というよりダイビングだ。

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送球のタイミングはきわどかった。でも連携がうまくいかなかったか結局、タッチできず。

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セーフ!!

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小躍りする葛城。

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でも、この日なにより私を一番感動させたのは、ドームを隅から隅まで埋め尽くすファンの多さと声援のすさまじさ。
伝統の一戦だったから、満員御礼状態。

ふと思った。この日来た2球団の応援の人たちの合計(5万人?)って、もしかしたら、ロードレースをかなり真剣に追っている日本全国のコアなファンの総計と同じぐらいじゃないだろうか?(かなりコアなロードレースファン、5万もいないか?)

さらに日本にはあれこれ球団がほかにもあり、全試合数のたった1日だけをとってこの数なんだから、全国津々浦々の野球ファンの数って、想像するだけでもすごそうだ。

ロードレースファンはずいぶん増えたなぁ、と思っていたけど、いやはや、メジャースポーツの威力を見たか、と突きつけられた思い。

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今日はTVカメラの真横だった。左右、後ろにもあちこち中継カメラがあった。ホームランでもちゃんと球を見失わずに追い続けるカメラマンの俊敏性にも脱帽。

今日高々とあがったファウルボールが3m脇のほうに落ちてきて、それだけでも自分のところに吹っ飛んでくるんじゃ、と身構えたほど、ボールの行き先って、なかなか瞬時に追えない。

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2009.07.18 Sat | Society| 0 track backs,
鯉とたわむれ
いまどきお雛様?

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といってもこれ、庭園内の常設展。

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鯉のたわむれる池もあり、一口に鯉といってもいろいろ種類があることを知る。
といってもなぜかローマ字。

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それもそのはず、ここはモナコの日本庭園。
フランス回想の一こま。

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2009.07.18 Sat | Travel-France| 0 track backs,
惹かれる言葉
いったんフランス・スペイン話から離れることにする。

帰国後やっとこの本を手にした。
「日本語が亡びるとき」

日本語が亡びるとき―英語の世紀の中で日本語が亡びるとき―英語の世紀の中で
(2008/11/05)
水村 美苗

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日経新聞に以前作者の方の談話が載っていたのを読んだ。
記事には、”美貌自慢の”母の介護に身をやつしながら原稿を書き連ねて行った作者の肉体的・精神的バトルが綴られていて、本にその執念が宿っていそうな気がした。

読み始めは想像と違い、口当たりのいい食前酒の味だったけど、やはりそれはあくまでスターター。ついに本題に突進し始めた。まだ途中。でも思うことがいくつか。


● スーパーのレジに並びながら何を考えるか

日本語・日本文学の没落を憂う作者の姿に、芥川賞受賞者 磯ざき憲一郎さんの姿が重なった。

後者の場合、自分の外に自分よりも大切なものがある、という事実を外に発信せねばならない、という使命感が背中を押しているという(昨日の日経新聞夕刊)。

たとえばスーパーのレジに並んでいて、日本文学の行く末を憂慮したり、外に広がる価値観を考察したりする人と、私のように、「しまった。隣のレジ打ちの人のほうがベテランだった。あっちに並べばよかったよぉ・・」などとまるでみみっちい発想しか持てない人。

大体日々の懸案事項として、自分の周囲半径数百m程度の範囲にしか考えが及ばない人のほうが多かろうと思う。

恐らく、水村氏の場合は、小説家として日本語という非普遍語による作品を発表し、翻訳という手段を経ないと自らの作品が世界的になりうることができないというジレンマが一連の思考の端緒である可能性は多分にあるし、

磯ざき氏の独自の視点は子供の誕生というプライベートな体験から得たものらしく、
2人とも起点は確かに個人的なこと。

ただ、そこから敷衍的に世界をとらえることができる人とそうでない人の二方向に分かれて行くらしい。
両氏には頭が下がる思い。

今回、私が得た教訓は -

「これからスーパーのレジ待ちのときは、もっとマシなことを考えよう・・・」

うーん、高尚でもなんでもない、そんな程度のことしか浮かばない。


■ では、スペイン文学はなぜ開花しなかったのか?

「日本語が・・」の本は、英語という普遍語で書かれた文学の優位性を述べている。

ふと思った。普遍語ではないにしろ、スペインのみならず中南米で話されているスペイン語は、ある種普及語といってもいいのでは?

なのにたとえばスペイン文学をあちこち探したとき、セルバンテスとロルカぐらいしか目の前に現れなかったその層の薄さはなぜゆえなのだろう?

言語の汎用性と文学の相対関係について今後本書で掘り下げられるのかどうかはまだ読み始めなのでわからないけれど、もしかしたら文学が開花する、しないは、言葉がもつ深みに人がどれだけ惹かれるか、にかかっているのではないか、と思う。

スペイン語を勉強中のときのことだ。
なにか勉強用に文学性の高い本はないかな、と探したが、魅力的なものについぞ対面しなかった。

ジロ出発前、イタリア語を勉強中のときのこと。
吉本ばななのキッチンの翻訳文に何本も下線をいれる自分がいた。
たとえば:

「La sua voce mi diede una tale nostalgia che avrei pianto.」
原文では
「泣きたいほどなつかしい声がいった」

スペイン語でも上記のイタリア語と同じ構文で文が作れるけど、でもイタリア語だから情感が出る。間違いない。スペイン語じゃだめ。似て非なるもの。

世の中にはつい書きたくなる言葉とそうでない言葉が存在するのではないか、そう思えて仕方ない。

水村氏の著書が述べるように、もし日本文学がかつてほど隆盛でないとしたら、それは日本語の使用範囲が狭められ、無限の可能性を持つ豊富な語彙が死語になりかけているから、そんなロジックは考えられまいか?

もっともまだ本は3分の1も読んでいない。自分の中で勝手に先を急ぐのはやめよう。

ひとつ、読書中、はっとしたのは、
(現世の話はとりあえず置いておいて) 一昔前の日本文学は確かに燦然と輝いていた、という指摘。

スペイン文学によさげなのがない、と感じた理由は、それとの比較・その転写だったのか、と気がついた。
2009.07.17 Fri | Books| 0 track backs,
ラテンなスペインの少年たち
スペイン回想
ジローナからバルセロナに移動する列車の中で。
ツール観戦を終えた少年たちに声をかけた。

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・好きな選手は? - (みんな口々に)「とくにないけど、コンタドールかなぁ・・」

・コンタドールとバルベルデはやっぱりコンタドールの方が人気? - 「どっちも人気だよ」とひとりが言うと、「コンタドールの方が上でしょ。だって3大ツールで勝ったんだから。」

(少年たちが私に)「ところで、パスをぶらさげてるってことは、これ取材?新聞?雑誌?ねえ僕ら掲載されるの?」
「うーん、雑誌にはパンチ不足だなぁ。でもウェブサイトには載っけると思うよ」
(やんややんやの大歓声)

とかなんとか盛り上がっていると-
うちひとりがこんなことを言う。

「おいらは、歌手なんだ。将来ビッグになるから、今のうちサインしてあげる。出世したあかつきには値打ちもんになるよ」

そう言って私が手にしていたペンとジローナの市街地図を取りあげた。

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「君の名前はなに?」
めんどくさいのでいつものように「ナナ」と答えると、
サラサラとサインを始めた。

周囲の少年たちは、「おお、やるなー」といった感じで、彼の世間慣れした様子を見守っている。

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そして
「(サイン) / ナナのために、With Love! 」
と書いて渡した。
「名前はトニー。最後のショートメッセージ(With Love )がミソだからね」と。

うーむ、「ナナのために」、の部分はPara Nana とスペイン語なのに最後のWith Love が英語という点に注目だ。
君、もしかして国際的歌手を目指してるな?

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そんな歌がうまいならここで一曲歌ってよ、と言うのと、列車が駅に着いたのはほとんど同時だった。

「僕ら、(ゴール地点の)バルセロナには行かないんだ」といって、途中駅で降りて行った。
残念、もっと早く声をかけてれば・・?
手を振って別れた。

---
もともと彼らは我々の隣の車両にいた。(写真はツーレが連結部のガラス窓越しに撮ったもの)

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それをツーレが見つけ、「なんか面白そうな子たちがいるから取材に(?)行ってきなヨ」と。

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で、突撃取材に出かけてみると、、、、
こんな感じで、てんやわんや状態で。

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カタルーニャの人は暖かい、というのを聞いたことがある。
なんとなくそんな話も頷ける。
バスクやアンダルシアとも違って、どこか ”ついていける” ラテンの乗りだ。

そしてこの車内では、ほかにも楽しいおじさんたちがいた。(続く・・)
2009.07.16 Thu | Travel-Spain| 0 track backs,
おととい、読売新聞夕刊に
おととい、読売新聞夕刊に、「今 自転車レース本が熱い」というタイトルの記事が掲載され、拙書もお仲間に入れて頂いたのを知った。読売さんに御礼・御礼。

偶然ながら、今日ツーレは外出先で私のフランス語つながりの友人夫妻と偶然会い、彼らから、「読売に出てましたね」と言われたそうだ。ツーレ、ちゃっかり「本屋さんになくても諦めずに探して買ってねー」と言っておいたのだとか・・・

読売新聞該当記事
2009.07.15 Wed | Books| 0 track backs,
フランスの車内放送 - ただいま車内にスリがいます~
ヨーロッパは日本のように列車の車内アナウンスが少ないという話を聞くけれど、到着駅の放送や、「ではよい1日を!」みたいな語りがある場合も結構ある。

先日は、ニースーモナコ間でこんなのがあった。
「ただいま車内にスリがおります。ご注意ください」

なんて気の利いた放送。こういうのはありがたい。誰かが車掌に密告したのだろう。
車内でみんな、顔を見合わせてくすっと笑ったのだった。

で、車内では、大体我々の行動パターンとして、ひまわり畑・海・山が登場すると、むしょうにシャッターを切りたくなる。
東京で余り見られない景色に飢えているらしい。

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2009.07.15 Wed | Travel-France| 0 track backs,
不可抗力が次々と
今回旅の波乱は最初と最後にどっとやってきた。

まあ、すべて不可抗力で、こちらのミスとかではないので、諦めの境地と、むっとする気持ちが交錯している。

最終日、トゥールーズの空港に移動する交通手段が奪われて真っ青になった私。

11:27タルブ発 -12:40トゥールーズ着(7/13月曜日)
の列車の切符をすでに買っていたのに、突如ストで列車は全面運休と告げられた。

どうにか6:45発のバスが3時間かけてトゥールーズに行ってくれることが判明。飛行機は18時なので、ちょっと6:45というのは早すぎるけど、これしか可能性はないという。

そこで宿に戻って日曜日のうちに支払いを済ませることに。
月曜の6時にチェックアウトしようとしても、多分無理だと思ったのだ。
この宿、個人経営で、朝はゆっくり、昼間は閉じる、電話もつながらない、そんな宿だから。

だけど、どうやら日曜午後も、この宿はクローズになるらしかった。
いったんチェックインした客は、門のコードを教えてもらえるので、いつでも宿に入ることはできるんだけど、そもそも宿の人がだれもいない。
いつまでたっても、レセプションはもぬけのから。

これじゃチェックアウトできない・・・

途方に暮れて、ダメ元で、駅へ。
切符売場で、6:45以外の交通手段はないのか、再度確認する、、、と。

11:27発の列車だけは走ることになっている、という。
私が見た貼り紙では、列車はゼロだったのに。
とにかく貼り紙は間違いで、前回聞いた駅員の言うことも誤りだったことが判明。

というわけで、月曜日、当初通り、11:37タルブ発でトゥールーズへ。

トゥールーズからの飛行機は、メカニック検査が入り、出発が遅れ、ちょっとどきっとした。30分遅れたけど、無事パリ到着。乗り継ぎは4時間とってあるので安泰。(去年のイタリアで懲りた。1時間の乗り継ぎ。)

だけどそれでめでたしでないのが今回の旅。
成田空港のバゲージクレームで、我々の荷物はプライオリティ待遇のはずだった。
私がエアフラのエリート会員になったので。
ところが、私の荷物だけすぐに出て、ツーレのが出てこない。

同じ場所で乗り換えたはずの片方の荷物だけが出てこない;
プライオリティなのに、一般荷物になっても出てくる気配がない;

ロストバゲージだぁ・・・!

係員も、これはおかしい、とあちこち調べてくれた。
問題発生の形跡はなし。

そして、一番、本当に一番最後に、ツーレの荷物は出てきた。
しかも一般の荷物より先に出てくるはず(プライオリティ)なのに、よりによって、全荷物の一番最後。

で、おかげでワンタッチの差でスカイライナーは行ってしまった。
30分待ちぼうけ。

だが、悲劇はそれだけではなかった。
お花畑だかお茶畑だか、そんな名前の途中の駅でトラブル発生。
1000円の特急料金を払ったのに、徐行運転。

結局前の普通の特急(追加料金なし)で行った方が早かった。
一気に疲れた。




これがタルブの42ユーロの宿。リノベーションしたてで、広いバスタブ付き。加えて無料のインターネットは、これまでで一番サクサク問題なくつながった。宿の人がすぐにいなくなるという不便を除けば、完璧でした。

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そして、タルブの駅のいまいましい貼り紙。「13日の列車はストです!」と

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2009.07.14 Tue | Travel-France| 0 track backs,
昨日のわれわれ
昨日は宿泊先のタルブから電車でスタート地のサンゴーダンまで。
駅に着いたらのどかな光景が広がっていて、乗降客も僅か。
ツールのスタートは駅から1km弱の場所とは聞いていたけど、駅に着いただけではツールがこの町で行われるとは思えないほど静まり返っている。
まあこういうことはえてしてあることだけど。

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中心に向かって歩き出したら、数百m行ったところで、ツールグッズ販売車の売り子の声が聞こえてきた。
これだ、これ。耳から入るツールのしるし。
「10点でたったの20ユーロ!」とかいって呼び込んでいる。

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ツーレと私はここから別行動。
彼はプロトンを2回見られる地点を探し出し、こまめに動くことに。
私はなんとなく適当に。

一行がスタートしたあと、合流。
ゴール地点まで行く列車は2時間後。ランチを食べようということになり店を探す。
もちろんTVがあるところ。

小型TVがある店もあったけど、妥協せずに大きめのスクリーンのあるところが見つかるまで粘ることに。
あった、あった。中に入ると、昨日のオーストラリア人父と息子がいた。
やあ、また会ったね、会うと思った、、、そんな会話ののち中継に見入る。

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一緒にポテトでもまあつまんで、と薦められ。
それとは別にパナシェを注文。

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そうこうしているうちに、もうスタート地点の柵の撤収が始まった。

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プロトンが最初のアスペ峠を上ったあと、じゃあそろそろ駅に行きましょうと腰をあげる。
駅に行って、凍りついた。
翌日13日のトゥールーズ行き列車が全便ストでキャンセルと。

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13日、我々はタルブからトゥールーズまで列車で移動し、そこの空港からパリ経由帰国の予定だった。
14日のパリ祭と12日の日曜日にはさまれた13日は、祝日扱いのため、あちこちで、サービス機関がマヒするようだった。

これじゃあ、空港に行く手段がないじゃないか。
タルブからトゥールーズまでは特急で1時間半。
とてもタクシーで行ける距離ではなく。

愕然・・・

そういえばニースの初日も、ちゃんとチェックインした宿に夜9:30戻ったらキャンセルされていたハプニングがあった。
始め悪ければ終わりも悪しというわけか。

愕然・・・ (続く)
2009.07.14 Tue | Travel-France| 0 track backs,
ツーレ、負傷
ツールも日を追うごとにけが人が増えていく。
両膝に血のにじんだガーゼが貼られていたり、そんな光景があちらでも、こちらでも。

そして我が家のツーレも例外ではなく。
かさぶたは今ではもうずいぶん乾いてきたものの、先日3箇所に小さな擦りむき傷を負った。

いわゆる名誉の負傷(本人いわく)だ。

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ある日、ふと彼の足を見るとほんの少し血を流していた。
「どうしたの?」と聞くと、キャラバングッズ争奪合戦の末の怪我だという。

キャラバンカーが落としていくグッズをダイビングキャッチしたり、おじさんにとられまいと猛ダッシュしたりして地をはいずりまわった際にすりむいたらしい。

フランス人たちも、老若男女を問わず、グッズ拾いに血眼になっている。
だけど、血みどろ(?)になっている人は、今まで見た記憶がない。

傷を負っても、本人はかなりキャラバン隊の行進を楽しんでいる模様。それが証拠に彼が撮影した写真はこんなのばかり。

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2009.07.13 Mon | Travel-France| 0 track backs,
午後3時45分、宿に着いたら「CLOSED」
公共交通機関では本日のゴール地点にはいけないので、ゴール観戦はせず、珍しく早めに宿に到着。ゆっくりTVでツールが見られる!と喜んだものの、宿に着いたら「CLOSED」の張り紙。

まさか、潰れたとか?と不安になったけど、7年前もこの宿を予約して、あのときも閉まっていた。とはいえ当時と事情は違う。前回は、事前に「17時まで昼休み」と、しっかり言われていたので、OpenするまでそばのバールでツールをTV観戦したのだった。

ところが、今回Booking.comの予約表には、チェックインは12時から23時まで、と書かれていた。きっと今年は昼休みなしだ、と安心していた。なので、また17時まで昼休みなのか、あるいはなにかアクシデントで閉まっているのか、事情が飲み込めなかった。

ブザーを鳴らしても鍵は閉まったまま、電話をしても誰もでないし、仕方なく、7年前と同じバールに行くことに。

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あのときは、大きな画面でラグビーをやっていた。
店主に、「ツールを生放送しているバールを知りませんか?」と聞いたら、「いいよ、チャンネル変えてあげるよ」といって、ツールを見せてくれた。
店内のお客さんたち、チャンネルを変えられても、みんな誰も文句言わず。
みんなにお礼を言ってビール一杯で最後までレースを見届けた。

さて、今年はどうだろう?
今年も中継でラグビーをやってたりして?

店に近づくと、ツールの実況っぽい音声が聞こえてきた。ラッキーかも。
どうやら店主が変わったのか、店内には大スクリーンのTVはなかった代わりに、小さいTV画面が4つほどあって、1つは競馬、あとの3つはツールの放映だった。

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やった!
午後4時、席に腰掛けてビールを飲んでツール観戦。


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アメリカ人、オーストラリア人、バスク人も次々入店し、ツールを見に来た。
そばに陣取ったバスク人に好きな選手を聞いたら、バスク人でない名前をあげた。
「コンタドール!」と。

フランス人の常連さんたちは、カウンターで立ち見。
旅行客が椅子席を占拠している格好だ。

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17時過ぎ、選手がゴール。
ツーレをバールに残して、宿を偵察に行ったら、Ouvert(Open)という掲示に代わってた。
ほっとする。
店内のお客さんのひとりが、「昨日は確かにあのホテル営業してたから、きっと夕方にはあくよ」と教えてくれたので、多分大丈夫だろうとは思っていたけど。

ツーレを呼びにいき、2人で店を出る。
宿へいく途中、バールで一緒だったオーストラリア人に声をかけられた。

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「ツールのおっかけ?」
モナコからですよ、と威張って言ったら、「僕らもだよ」と。

明日の行動予定もわれわれとまったく同じ。
列車でスタートとゴールを見るとのことだった。
彼らはユースホステル泊ということで、「じゃあまた明日」と言って別れた。

今は無事、宿にチェックインしてこれを書いている。

それにしても、田舎の小さなバールで、フランス人のみならず、いろんな国の人たちが目を輝かせながらツールの放送を見届けたあのひととき。
旅は100%思い通り、というわけにはいかないかわりに、予期せぬ一期一会もある。
こういう思いがけない時間・空間が楽しくて、毎年足を運んでいるような気がする。

最後に結婚式のオマケ。

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2009.07.12 Sun | Travel-France| 0 track backs,
バルセロナにて
バルセロナのスタートを見たあと、ゴール地点ではなく、一旦ツールのルートからはずれてペルピニヤンに向かう。列車は本数が少なくて、16:42発しかないので、5時間ほどバルセロナで時間を潰すことに。

ディアゴナル付近でいくつか名物建築を見たあと、サンパウ病院へ。ここの建築群がまたスゴイ、と聞いたので。

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献血センターからの眺め。ここ、本当に病院?という感じだけど、救急車や、白衣のお医者さんがそこここに現れるし、救急センターなどという看板もある。これほど観光客の多い病院も珍しいかも。

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ここは入り口付近の通路。この部分はクラシックな感じだけど、そのほかの建物の内部は、どうやら近代的なつくりらしい。

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そのほか聖母マリア様の彫像なども散見された。

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さらにこの病院からサグラダファミリアが見渡せる。ここからガウディ通りをまっすぐ歩いて、ちょっとずつサグラダファミリアへ近づいていく。地下鉄下りたら突如見える、というのもいいけど、じわり・じわりのアプローチも悪くない。

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2009.07.11 Sat | Travel-Spain| 0 track backs,
カタルーニャから
二転三転の末、結局スペインにやってきた。

朝ペルピニヤンの宿を出て、ジローナへ。駅では荷物を預かってもらえないので(これは覚悟していた、だからスペイン行きは躊躇した。自分ひとりだったら諦めていたはず)、ツーレが2人分の荷物をコース脇まで持っていって、その場でスタートを観戦。

こんな感じで荷物をまとめて、なんとスーツケースの上に立って観戦したそうだ。

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で、こんな写真を撮ったりしたという。

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その間私はちょっと宿題になっていたミニ情報を手に入れるべく、ヴィラージュへ。

なんとか無事に情報は仕入れることができ、スタート後にツーレと合流。

ジローナからはバルセロナへ列車で移動。混雑していて席は見つからず。そばにいたおじさんが、「アイスコーヒー飲むかい?」と。遠慮なく頂き、話に花が咲く。

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なんとも楽しい列車の旅だった。

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2009.07.10 Fri | Travel-Spain| 0 track backs,
この国の人の不可解な行動
夕方、ペルピニヤンに到着。宿に荷物を置いて、プレスルームに向かう。
3km弱の道のりで、途中からは侘しい通りが1.5kmほど続き、歩き飽きたなぁ、と思っていたら、突如クラクションが鳴った。
見ると乗用車に乗った男性2人組が、「俺たちの写真撮ってくれよぉー」と叫んでいる。

ああまたか、と思いつつ、カメラを向けたらすこぶるうれしそうに写真に収まった。
カメラを持ってフランスの町を歩いていると(別にプレスバッジがあろうがなかろうが)、こういうことはよくある。
撮られた後は、メールで送ってくれ、とかいう要求は今まで一切ない。
写真に撮られるのがうれしいだけ。

スノッブなイメージのあるフランス人に限って、たびたび起こるこの奇怪な現象。

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で、今日はこれだけに終わらず。
その次にきた乗用車の女性も、「私たちの写真も撮ってぇ」と、窓越しに合図。
カメラを向けてパチリ。
満足げに走り去る家族。
まあよくわからないけど、とにかくこれで幸せに感じる人がいるということで、不可解なりにこちらも笑顔になる。

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ところで、今日は待ちぼうけ4時間というとんでもないハメになったので、その話なぞ。
朝、モンペリエからツールのスタート地点に移動した。いや、正確には移動しようとした。
キャップダグというその町は、国鉄駅のアグから10km地点。
駅からはバスで行くしかない。

あらかじめ観光所にはメールを打って、「ツールの日はバスの便はキャンセルでしょうか?」と聞いた。
返事がすぐにきて、「バスとツールのルートは異なるので、バスで簡単にキャップダグまでいけますよ」

ところが今日いざ到着すると、駅には「バスの便はツールのために全運休」という貼り紙。
まあ、観光所の言うことを100%は信じていなかったので、仕方なくプランBを採用することに。

幸いなことに、選手たちは10km先でスタートしたあと、国鉄駅脇を通るのがわかっていたので、その場で一行がくるのを待つことにした。

1時間半後にはキャラバン隊がきて、お土産をばらまいていった。
プレスバッチをしている私はお土産は拾わず、ばらまいていた新聞だけもらうことに。
ツーレは純粋な観光客の名目できているので、再び喜び勇んで拾っていた。

写真は本日のツーレ。
ジャンプしている=写真では見えにくいけど、脚が地から浮いている。
これからキャラバングッズをもらうためにいざ出陣。
グッズをもらったあとは、「もう拾うのは飽きた」とか言ってたけど、再びキャラバンの隊列のざわめきを耳にしたら、きっとまた煽られてせっせとグッズ拾いに精を出すのだろう。

今日はツーレ、地元のおじさんと一触即発状態だったそうだ。
同じグッズを2つ欲張って取ったのを見て、ツーレは「ボクにもひとつ分けてよ」と文句を言ったら、「これは子供のためだ」とかなんとか。
「了見が狭いおやじだ」、とぷんぷんしていた。

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さて本日の私はというと、
キャラバンがくるまで1時間半、選手がくるまでさらに1時間半待ち、帰りは駅で列車町1時間。待ちくたびれた。
愛想のいい地元の人とおしゃべりして暇つぶし。

この方、図書館で本を借りるために列車に乗って隣町まで行くそうだ。
この町にも図書館はあるけど、2箇所を使い分けている。
なんと家には何千冊もの本があって、読書が大好きという。

スポーツも大好きで、日本人がツールに出ているのも知ってたし、フレデリック・マニエがケイリンやトラックで活躍したのも知っていた。

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コース脇でも暇つぶし。そばにいたベルギー人をつかまえておしゃべり。
「誰の応援?」と聞くと
(ボーネンではなく)「ジルベール」とのたまう。
ボーネンはフラマン系ベルギー人。彼らはフランス語圏のベルギー人なのでジルベールを応援しているそうだ。

だが、今回のツールにはジルベールは出ていない。
「ジルベール今回出てないよ」
といっても信じない。
仕方ないので出走表を見せて説得する私(おせっかい)。

最終的に納得して、「じゃあモンフォールの応援でいいや」と。
モンフォールもフランス語圏ベルギー人。
彼なら確かに出場している。
それにしても嗚呼ベルギー人、なんていい加減なの?

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選手を待つ間、川辺をぶらつく。

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今朝あとにしたモンペリエの町。

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2009.07.09 Thu | Travel-France| 0 track backs,
モンペリエにて
モンペリエはツール観戦で過去にも3回訪れている。
けれどホテルが郊外だったせいで、どんな町なのか今ひとつわからぬまま通過していた。
今回は公共交通機関と足が頼りの旅なので、初めて市内を歩いた。
こんな水道橋 がある街だというのを初めて知った。

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パリのラデファンス的新凱旋門みたいな建物も。

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モンペリエでは45ユーロの宿。
チープな感じは気にならないけど、クーラーがないので寝苦しいのが玉に瑕。

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モナコのフェアモントホテルは快適だった>当たり前。

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カチューシャジャージで走り去る人がいるなぁ、コスプレかぁ、と思ってよく見たら、チミルだった。(元選手、カチューシャマネージャー、元モルドヴァスポーツ大臣)

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日本から観戦にきている人たちも、みななかなか充実の旅をしているようでなにより。
でも今回は復帰のランスを追うのか、スキルシマノの別府選手を追うのか、ブイグテレコムの新城選手を追うのか、ターゲットが複数あって、動線を決めるのに迷ってしまうという贅沢な悩みが・・
2009.07.08 Wed | Travel-France| 0 track backs,
マルセイユから
昨夜はスタート地点マルセイユに宿泊。
昨日当地到着後に有名なノートルダム(写真)に出かけるつもりだったものの、モナコからマルセイユ行きの列車が激しく遅延してギブアップ。

遠目から眺めるにとどめる。
マリア様が町を見下ろしている。

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みなとみらいみたいに、町のど真ん中に観覧車。

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戦艦レストランにはケスデパーニュの旗がつけられて、ツールを待ち受ける。

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ヴィラージュでは、モニターを見ながらタイム計測。レース気分を味わう子供たち、かなり真剣。

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今年のキャランバングッズの変り種は、エタップホテルのナイトキャプ(写真のお兄ちゃんがかぶっている)。配布するキャランの人も、ベッドと寝巻き姿で。

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今年はコーヒーメーカーのお姉さんの踊りがかっこいい。写真はヴィラージュ内だけど、サイン台でも同じ踊りをやっていて、ツーレはこの日、釘付け。ビデオまでせっせと撮っていた。

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2009.07.07 Tue | Travel-France| 0 track backs,
今年のツールはちょっと違う
日本人選手が2人も出て、愛国心が沸騰する今日この頃。

写真はスキルシマノの監督今西さんと、後方は別府史之選手。初日タイムトライアルを終え、軽く回しているところ。

今西さん、拙書「ツール・ド・フランス 君が教えてくれた夏「」を購入くださったとのこと。ツールに行く前に読んでおかなくちゃと思っていただいたみたいで、勉強になった、との言葉を頂いて、ひとり舞い上がる。

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昨日ニースからモナコに宿泊先を変えるタイミングでツーレが合流。
今年は車でないので、彼はツールのドライバー登録もなく、プレスとは一切関係なし。
私がプレスルームにいる間、彼は適当に時間を潰すことに。

「昔のようにキャラバングッズを拾って楽しんでれば?」と言ったら、「もうそんなのは卒業したからいいよ」と乗り気ではなかった。

が、別れ際、丁度キャラバン隊が通りかかり、舌の根も乾かぬうちに、このありさま。

・・・・

開いた口がふさがらなかった。

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2009.07.06 Mon | Travel-France| 0 track backs,
ツールレポートは・・
昨日は宿のネット最低料金が20ユーロということでギブアップ。
さすがモナコ。
朝食もひとり37ユーロだし。

ネットにつながっているフランス人のPCを好意で借りてなんとかアクセスはしたものの、USBで日本語テキストを移しかえるしかなく、さらにFTPが搭載されていなかったので、仕方なくこちらのDiaryのほうにアップした。

今日はマルセイユに移動し、ネット使い放題となり、先のツールレポは下記に移動

http://zuelle.web.fc2.com/09tour/j-002.html
http://zuelle.web.fc2.com/09tour/j-001.html
2009.07.06 Mon | Travel-France| 0 track backs,
今日からツーレ合流
今日昼ごろ、ツーレがジョインする。
2日ひとりでニースに泊まっていたけど、今日はモナコへ移動。

ニースの宿は大変だった。
初日朝、チェックインしたのに、夜9時過ぎに帰ったら予約をキャンセルされていた。

代わりのホテルをあてがわれたけど、普通こういうときって、グレードの高い宿になるはずなのに、最低の宿だった。
値段は前のホテルの宿泊料金を払ったので、すごく損した気分。

後日改めてこの恨みはここ(ブログ)にぶつけよう。

もっとも今日のモナコの宿はネット料金が法外だと聞くので、今晩つなぐかどうかはわからない。
2009.07.04 Sat | Travel-France| 0 track backs,
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