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日常風景 * 写真・文章 Copyright@”Mas Ciclismo Diary”
贅沢なガイドブック: 須賀敦子のヴェネツィア案内
先日『芸術新潮』須賀敦子特集を買ったことを書いたところ、こんな情報もらった。

① 須賀敦子の超穴場本
文壇デビューが遅かったこの人の本は数も限られるけれど、こんな穴場の本があったとは。

新潮社 とんぼの本の「ヴェネツィア案内」、
ヴェネツィアに造詣が深い3人の人が書いている旅の案内本だ。
彼女は「ザッテレの河岸で」という章を書いている。

情報をくれた人は、このザッテレの河岸が大のお気に入りで、
「最高に贅沢なガイドブックですヨ」と。

出だしは、
「大運河のアッカデミア前で「ぽんぽん蒸気」(中略)を折、ドルソドゥーロ地区を横断するかたちで五分ほど歩くと、思いがけなくひろびろとした明るい水面が、淡い秋の午後の光をうけて目の前に開けた。」
むふふ、たしかに須賀敦子だ。

そのほかこんなのも見つけた。
「須賀敦子のヴェェツィア」(河出書房新社)

文・写真は大竹昭子という人で、須賀の文ではないけれど、
彼女が書いた文に呼応する写真がページいっぱいに広がっていて、例えば

夕暮れのザッテレとジュデッカ運河と題された写真の上には、

「迷路にまよいこんで
出られなくなったような気にさせられてしまう
ヴェネツィアに慣れた目には、
この運河のおだやかで日常的な明るさに
ほっとこころがなごむ。(地図のない道)」

の一文が溶け込んでいる。

写真を見ながらこの文を読むと、言葉がさらにイキイキするよな感じ。


② 翻訳本
さらにまた、図書館で彼女の翻訳本を手に取った人も。

『マンゾーニ家の人々』 ナタリア・ギンズブルグ 須賀敦子訳

でも、相当分厚くて、借りたそばからめげていると。

『ある家族の会話』 ナタリア・ギンズブルグ、須賀敦子訳のほうがベターかも、とも。

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全集の前書きで読んだのだが、須賀敦子は、知り合いのイタリア人に吉本ばななを訳してみたら?と持ちかけたそうだ。ふと、手元にある「キッチン」のイタリア語版ペーパーバック(途中で挫折した)を手にとって見てみたら、そのイタリア人による訳本だった。

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Photo: フランスのピレネー地方の宿付近を朝散歩していたときの風景。植物相が違うのか、今まで見たことのない水中植物。

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2008.10.21 Tue | Books| 0 track backs,
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