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日常風景 * 写真・文章 Copyright@”Mas Ciclismo Diary”
オフィスの風習
宮部みゆき、、、彼女って小説家になる前、会社でデスクワークをしたことがある人なんだな、そう思った。
最近、宮部みゆきの「誰か」という本を読んでいたときのことだ。

こんなくだりが登場する。机周りの整理がだらしない上司に原稿チェックを依頼する部下が、その原稿を上司の(机の上ではなく)椅子の上に置いていく。

読んでいて具体的にある人の顔がみるみる浮かんでくる。机の上がだらしないその人に急ぎの書類を回すとき、離席中のその人の椅子の上において、それを手にしなくては椅子に座れないようにする、、、時々使うこの手だけれど、オフィス勤めの経験がなくては、そんなどうでもいいようなオフィスの小さい情景が本に登場することはなかろう。

調べてみたら法律事務所勤務経験あり、とある。ああやっぱり。

同時にこんな情景も蘇った。入社直後の話だけど、離籍してデスクに戻ると、「椅子」の上に承認済みの書類や頼み仕事が載っていることがしばしばあった。

別に私は机の整理整頓が下手なワケじゃない。単にその人が、「自分の仕事を真っ先にやってほしいタイプ」だったから。椅子の上に紙が載っているのを見るたびに、またかー、と思ったものだ。IN BOXというものが存在するのにそれは利用しない。

椅子に置かれた書類は“IN BOXよりもプライオリティ高し”と告げている。で、実際そういう書類が最優先に値する緊急性を要しているのかというと必ずしも・・・

380ページに及ぶこの本の中のほんの1行足らずの文なんだけど、家庭生活とはやはりどこか違う「会社」という場独特の空気をさり気なく映し出していて、ふふん、と思った。一瞬にして様々な場面が頭をよぎった。

もっともこのくだりは、ストーリーの本筋には一切関係ないのだけれど。
2008.08.13 Wed | Society| 0 track backs,
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