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日常風景 * 写真・文章 Copyright@”Mas Ciclismo Diary”
モディリアーニの真実とカリアティッド
先週末の話。
千代田区界隈の花見に没頭し、14時から新国立美術館で行われるモディリアーニ講演会をミスしそうになった。
脱兎のごとく走り、ぎりぎりセーフ。というか、すでに講師紹介が始まっていた。
講師はマルク・レステリーニMarc Restellini氏。パリ・ピナコテーク美術館館長さん。

モディリアーニの絵って、それほど語ることがなさそうで、ここまで走って聞く必要あるかな?などと実は思ったりしたのだが、いやとんでもない、予想以上に面白い講演会だった。
開眼、、、した。

つまり、モディリアーニ研究を通じて講師レステリーニ氏が見出した真実とは、従来のモディリアーニの定説をすべてひっくり返す内容だった。
彼は世間が言うほどひどい薬物中毒ではなかった。
ピカソが試しに薬を試みたのと同程度のトライアルにすぎなかった。

死後に恋人が自殺するなどしてショッキングだったため、創られた虚像である。
実際は女性から女性へ奔放な恋もしたが、すべて知識人ばかり。
彼自身もかなりのインテリであった。

ジェラール・フィリップ、アヌーク・エメ(エーメ)主演の「モンパルナスの灯」の映画が悪いイメージを増長させているのかもしれない。

その夜、「美の巨匠」で語られた内容は、やはり昔の説に基づくモディリアーニのありふれた顔だった。新説は登場しなかった。

一般に語られるモディリアーニ。それは、”メランコリックな絵を描く美男子の画家は、ここまで自堕落でなければならない”、そんな一種のステレオタイプな考えが創り出した虚像なのだ。。。
そう考えると、なんとなく頷ける。

一方で、この美術展のテーマはプリミティヴィズム。カリアティッド(ギリシャ建築様式で登場する女人柱)という切り口で見るモディリアーニはまた新たな素顔を我々の前に披露してくれたのである。

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2008.04.05 Sat | Art| 0 track backs,
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