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日常風景 * 写真・文章 Copyright@”Mas Ciclismo Diary”
向田邦子の世界
向田邦子の「あうん」を読み始めた。ふと思う。彼女が今まだ生きていたら、どんな小説を書いたかなと。物語には、黒い固定電話や、薪をくべて沸かすお風呂とかが出てくる。昭和の臭い。飛行機事故でなくなった年を確認してみる。1981年、昭和56年。平成に突入する前に亡くなっていた。

彼女の小説には携帯電話やインターネットが一切出てこない。昭和のときのまま止まっている。惜しい、惜しいと思ってしまう。豊かな言葉で心を揺さぶる彼女の筆が現代を描いたら、どんな世界になったのだろう。それが読めないのは残念でたまらない。

包容力がありながら核心を一突きするような彼女の筆致は、きっと現代を描いても冴え渡ったことだろうな、と思う。向田邦子の表現豊かな「今の小説」を読んでみたかったなぁ。
2007.11.01 Thu | Books| 0 track backs,
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